「マンション管理士は難しい?」「合格率は何%?」と調べる人は多いでしょう。結論から言うと、直近の令和7年度の合格率は11.0%で、約9人に1人が合格した計算です。この記事では、試験を実施するマンション管理センターが公表した「令和7年度マンション管理士試験の結果について」の数字だけを使って、合格率・合格点・属性別の合格率の見方を整理します。数字は2026年11月4日時点で確認した内容です。
結論:令和7年度の合格率は11.0%
公表資料の数字は次のとおりです(カッコ内は令和6年度の実績)。
令和7年度の試験日は2025年11月30日(日)、合格発表は2026年1月9日(金)でした。合格者は前年度より179名少なく、合格率も1.7ポイント下がっています。
公表されている合格率は「受験者数に対する合格者数」です。申込者13,098名に対して計算すると約9.2%になります。ほかの試験と比べるときは、どちらの母数で計算した数字かをそろえましょう。
合格率の分母は「受験者」
受験申込者のうち、実際に会場へ来たのは83.9%でした。申し込んだだけで受けなかった人が、約2,100名いることになります。合格率11.0%は、実際に試験を受けた10,984名を分母にした数字です。
つまり、「申込者の約9割は不合格」と読むのではなく、「受験した人のうち約11%が合格」と読みます。受験率は年齢が高いほど高く、60歳以上は88.2%、29歳以下は80.4%でした。
合格点は「50問中42問以上」:年度で動く
令和7年度の合格最低点は、50問中42問以上の正解でした。試験は四肢択一で、科目ごとの足切りはなく、合計点で判定されます(形式の詳細はマンション管理士試験とはで整理しています)。
一部免除の対象になる人(管理業務主任者試験の合格者など)は、適正化法の5問が免除されます。免除者の合格最低点は、45問中37問以上でした。免除の5問は「5問正解と同じ扱い」とされているので、37問に5問を足すと42問になり、免除を受けない人と同じ水準です。免除の対象と考え方は管理業務主任者試験の合格者の5問免除に書きました。
合格点は固定ではありません。マンション管理センターは合格最低点を試験のたびに公表していて、令和7年度の資料でも、合格者の受験番号とあわせて合格最低点をホームページに掲載するとされています。前の年度の点数をそのまま目標にせず、「年によって数問は動く」前提で、余裕を持った得点を狙うのが安全です。過去の年度の合格点は、センターの各年度の公表資料で確かめてください。
年齢別の合格率:どの年代も1割前後
属性別の数字も公表されています。令和7年度の年齢別の結果は次のとおりです。
読み取れることを整理します。
- 受験者の約3割(29.9%)が60歳以上で、50歳以上を合わせると半数を超えます。社会人が中心の試験です
- 合格率は若い世代ほど高めですが、差は大きくありません。50代でも11.2%です
- 合格者の平均年齢は48.4歳、最高年齢は80歳でした
年齢で合否が決まる試験ではない、と見てよいでしょう。ただし、この表だけで「年齢が原因で差が出ている」とは言えません。勉強時間や受験回数など、公表されていない要素も絡むためです。
試験地別の合格率
試験地ごとの数字は次のとおりです。
東京と大阪で受験者の約77%を占めます。大都市圏の合格率は11%前後でそろっていて、地域による有利・不利は小さいようです。那覇は受験者が80名と少なく、1〜2人の違いで率が大きく動くため、数字の差を気にしすぎる必要はありません。
難易度をどう受け止めるか
合格率11%前後という数字は、受験者の約9割が合格できない試験であることを意味します。一方で、公表データから次のことも言えます。
- 相手は「全員」ではない:受験者の中には、準備が十分でないまま受けた人も含まれます。合格率は、自分の合格可能性そのものではありません
- 合格ラインは満点の約8割:令和7年度は42問(84%)が必要でした。免除者も換算すると同じ水準です。苦手分野を残したまま、得意分野で稼ぐ戦い方は難しい試験だと言えます
- 足切りがない分、取りこぼしが許されない:科目ごとの最低点がない代わりに、50問の合計で勝負します。区分所有法や標準管理規約のような配点の大きい分野で落とさないことが重要です
- 法令の基準日がある:出題は試験年度の4月1日現在施行の法令等が基準です。令和8年度は、令和7年改正後の区分所有法が対象になります
「難しい」「簡単」といった評価は、勉強時間や前提知識によって変わります。この記事は公表データの整理であり、特定の勉強時間で合格できると約束するものではありません。
合格率を勉強に生かすには
数字を見て不安になるより、使い道を決めるほうが前向きです。
- 目標は「42問」ではなく「45問前後」:合格点が年度で動くことを踏まえ、本番で数問落としても届く得点力を目標にします
- 法改正の論点を後回しにしない:基準日の4月1日に施行されている規定が出題されるので、最新の規定で覚えます
- 免除が使える人は45問で考える:管理業務主任者試験の合格者は、免除を申請すれば、実際に解くのは45問です。37問以上の正解が目安になります
学習の範囲を一通りつかむには、授業で土台を作ってから過去問演習に進む方法があります。資格のエアポートのマンション管理士講座では、授業の一覧と内容を講座ページで確認できます。AI講師のトーレスに、授業で分からなかった点を質問することもできます。
よくある質問
Q. マンション管理士の合格率は毎年同じくらいですか?
公表資料で確かめられたのは、令和7年度の11.0%と令和6年度の12.7%です。年度によって動くため、「約1割前後」と考え、各年度の最新の発表を確認してください。
Q. 合格点は毎年42点ですか?
いいえ。42問以上は令和7年度の合格最低点です。センターが年度ごとに公表するので、固定の点数として覚えないでください。
Q. 一部免除を受けると合格しやすくなりますか?
免除者の合格最低点は45問中37問以上で、免除の5問を正解扱いにすると42問分に相当します。要求される水準は免除なしと同じで、免除は5問を解く負担をなくす制度です。
まとめ
- 令和7年度の合格率は11.0%(受験者10,984名・合格者1,210名)。令和6年度は12.7%
- 合格率は受験者を分母にした数字。申込者に対しては約9.2%
- 合格最低点は50問中42問以上。免除者は45問中37問以上で、換算すると同じ水準
- 年齢別・試験地別の合格率は、どこも1割前後。合格点は年度で動くので、余裕を持った得点を狙う