ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の介護支援分野は25問です。結論から言うと、この分野は「制度の骨組み」から順に積み上げれば得点しやすく、先に固めておくと保健医療・福祉の分野の勉強も楽になります。この記事では、分野ごとの合格基準を確認したうえで、介護支援分野を4つのブロックに分けた勉強の順番と、五肢複択(5つの選択肢から指定された数を選ぶ形式)で点を落とさない復習のしかたをまとめます。試験全体の形はケアマネ試験とは?で整理しています。
介護支援分野は何問? 合格に必要な点数は?
試験は60問で、介護支援分野が25問、保健医療福祉サービス分野が35問です。合否は分野ごとに判定され、合計点では決まりません。東京都福祉局が公表した第28回(令和7年度)の資料では、各分野の正答率70%を基準に難易度で補正し、合格点を次のように定めています。
東京都の資料には、各分野で基準点に届く必要があり、一方の分野が合格点でももう一方が届かなければ合格できないことも書かれています。合格点は回ごとに変わるので、「毎年18点」と決めつけず、25問のうち18〜19問を安定して取れる状態を目標にします。合格点の動きはケアマネ試験の合格点で見られます。
介護支援分野は範囲が「制度」と「運営基準」に集中しています。覚える量が多い分、勉強した分が点に直結しやすい分野です。
なぜ介護支援分野から始めるのか
保健医療サービスや福祉サービスの問題にも、介護保険の仕組みを前提にした選択肢が出てきます。たとえば「要介護認定を受けた人が使えるサービス」「利用者負担」「指定を行う主体」といった言葉は、介護支援分野で学ぶ内容そのものです。制度の言葉を先に覚えておくと、あとから学ぶ分野で「何の話か」が分からなくなることを防げます。
また、医療系の資格を持たない人にとって、保健医療サービスの分野は最も時間がかかります。介護支援分野を早めに仕上げておけば、後半に時間を回せます。
4つのブロックで勉強する順番
介護支援分野の内容は、次の4つのブロックに分けると整理しやすくなります。当社のケアマネジャー講座でも、この分野を30本の授業に分けて、ほぼこの順で組んでいます。
ブロック1: 制度の骨組みは「誰が・誰に」を押さえる
最初に覚えるのは、誰が保険者で、誰が被保険者かです。介護保険法第9条は、被保険者を次の2種類に分けています。
年齢だけでなく「医療保険加入者」という条件が第2号にあることが、選択肢の誤りを作りやすいポイントです。ここを入口にして、保険料の集め方、給付を受けられる条件、住所地特例(施設に入所して住所を移した人の扱い)へと広げていきます。
ブロック2: 要介護認定は「流れ」で覚える
認定は、申請→認定調査→主治医意見書→一次判定→介護認定審査会による二次判定→市町村の認定、という流れで進みます。順番を問う問題や、「どの段階で誰が何をするか」を問う問題が定番です。流れを1本の線で言えるようにしてから、有効期間や更新、区分変更の細かい決まりを足していきます。
ブロック3: 給付と費用は表にして比べる
給付と費用は数字が多い領域です。区分支給限度基準額の対象になるもの・ならないもの、利用者負担の割合、高額介護サービス費、補足給付などを、「対象者・上限・計算の基準」の3列の表にして比べると整理できます。数字は制度改正や報酬改定で変わることがあるので、最新の数字は厚生労働省の公表資料で確認し、古い教材の数字をそのまま覚えないようにします。
ブロック4: 運営基準とケアマネジメントは「手順」で覚える
居宅介護支援の運営基準と、アセスメントからモニタリングまでの手順は、ケアマネジャーの仕事そのものです。出題は「この場面でどうするのが適切か」という形になりやすく、手順の順番と、各段階で何をするのかを理解していれば解けます。事例問題の考え方は、別の記事で整理する予定です。
五肢複択で点を落とさない復習のしかた
介護支援分野の問題は五肢複択で、選んだ数が違えば得点になりません。復習は次の3点を意識します。
- 選択肢を1つずつ○×にする:「どれが正しいか」ではなく、5つすべてに○か×をつけてから答えを決める
- ×にした理由を言葉にする:「第1号と第2号が入れ替わっている」「期間が違う」など、どこが誤りなのかを一言で書く
- 間違えた論点を表に戻す:間違いが出たら、その論点が4ブロックのどこかを確認し、該当ブロックの表を見直す
過去問を解くときは、問題を暗記するのではなく、「なぜその選択肢が誤りか」を制度の言葉で説明できるかを確かめます。出題のされ方は毎回変わるため、解答の番号を覚えても得点につながりません。
学習の進め方の目安
勉強時間の取り方はケアマネ試験の勉強時間と独学の進め方にまとめています。ここでは介護支援分野だけの目安を示します。
- ブロック1〜2を通して学び、制度の流れを1枚の図なしで説明できるようにする
- ブロック3の数字を表にまとめ、毎日少しずつ見直す
- ブロック4に進み、運営基準と手順を学ぶ
- 全ブロックを終えたら、過去問を使って○×の判定練習を繰り返す
介護支援専門員の登録後の決まりも出題されます。たとえば、介護支援専門員証の有効期間は、介護保険法第69条の7第3項が5年と定めています。こうした数字は、登録と更新の仕組みとセットで覚えると定着します。
ケアマネジャー講座で学ぶなら
ケアマネジャー講座は、介護支援分野・保健医療サービス分野・福祉サービス分野の全体を授業動画(76本)で学べる講座です。介護支援分野は上の4ブロックの順に学べます。月額プランと年額プランがあり、料金は講座ページで確認できます。受験の準備期間に合わせて使う月を決める選び方もできます。紙の教材がほしい人には向かないので、その場合は書店の教材と併用することをおすすめします。
よくある質問
Q. 介護支援分野と保健医療福祉サービス分野のどちらから勉強すべきですか?
介護支援分野から始めるのがおすすめです。保健医療・福祉の問題にも介護保険の言葉が出てくるため、制度の骨組みを先に押さえると理解しやすくなります。
Q. 介護支援分野の合格点は何点ですか?
第28回(令和7年度)は、東京都福祉局の公表で25問中18点でした。合格点は回ごとに変わるため、毎年同じ点数とは限りません。
Q. 介護支援分野が満点でも、もう一方の分野が足りないと不合格ですか?
はい。合否は分野ごとに判定され、両方の分野で合格点に届く必要があります。
Q. 数字や割合は教材の数字を覚えれば大丈夫ですか?
制度改正や報酬改定で変わることがあります。教材の発行時期を確認し、最新の数字は厚生労働省の公表資料や受験する都道府県の案内で確かめてください。
まとめ
- 介護支援分野は25問で、保健医療福祉サービス分野と別に合否が判定される
- 第28回の合格点は東京都の公表で18点。25問のうち18〜19問を安定して取れる状態を目指す
- 勉強の順番は「制度の骨組み→要介護認定→給付と費用→事業者・運営基準・ケアマネジメント」
- 復習は五肢複択の選択肢を1つずつ○×にし、誤りの理由を制度の言葉で説明する
この記事の情報は2026年11月5日に確認したものです。試験の最新の情報は、受験する都道府県の「受験の手引」でご確認ください。