ケアマネジャー(介護支援専門員)になるための最初の関門が、介護支援専門員実務研修受講試験、いわゆるケアマネ試験です。結論から言うと、60問を五肢複択方式(5つの選択肢から指定された数を選ぶ形式)で解き、2つの分野それぞれで基準点を超えれば合格です。この記事では、出題の構成、合格基準の考え方、直近の合格率、受験の流れを整理します。
ケアマネ試験とは? 誰が実施する試験か
ケアマネ試験は、介護支援専門員実務研修を受けるための試験です。試験に合格しただけではケアマネジャーにはなれません。合格後に実務研修を受け、修了したうえで登録・資格証の交付を受けて、はじめて介護支援専門員として働けます。
実施するのは**都道府県(または都道府県が指定した機関)**です。ただし問題は全国共通で、試験日も全国統一です。第29回の試験日は2026年10月11日(日曜日)で、兵庫県の案内には午前10時開始と書かれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施主体 | 都道府県(指定機関が運営する場合もある) |
| 問題 | 全国共通 |
| 試験日 | 全国統一(第29回は2026年10月11日) |
| 出題数 | 60問 |
| 解答方式 | 五肢複択 |
| 受験手数料 | 都道府県ごとに異なる(2026年度は兵庫県9,400円、山梨県7,400円など) |
受験手数料・申込期間・会場・提出書類は、受験する都道府県の「受験の手引」で決まります。特定の県の金額や日程を全国共通だと思い込まないでください。
出題数と分野は? 2分野に分けて判定される
出題は60問で、1問1点です。内訳は次のとおりです。
| 分野 | 問題数 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 介護支援分野 | 25問 | 介護保険制度、要介護認定、居宅介護支援の運営基準、ケアマネジメントの手順 |
| 保健医療福祉サービス分野 | 35問 | 保健医療サービス(20問)と福祉サービス(15問)に関する知識 |
ここで大切なのは、合計点ではなく分野ごとに合否が判定されることです。保健医療福祉サービス分野が満点でも、介護支援分野の基準点に届かなければ不合格になります。得意分野で苦手分野を埋め合わせることはできません。
保健医療福祉サービス分野の35問は、保健医療サービスと福祉サービスに分かれ、受験生向けには20問と15問と整理されることが多い構成です。合否の判定上は、この35問をひとまとまりとして見ます。
五肢複択とは? 普通の4択と何が違うか
五肢複択は、5つの選択肢の中から「正しいもの(または誤っているもの)を2つ」あるいは「3つ」選ぶ形式です。ひとつでも違えば得点になりません。選択肢ごとに正誤を判断する力が必要で、「なんとなく正しそう」では点になりにくい形式です。
対策の要点は次の3つです。
- 5つの選択肢を1つずつ「○か×か」で判定する習慣をつける
- 数字(期間・割合・人数)を問う選択肢は、制度の数字をセットで覚える
- 「必ず」「すべて」など断定する表現の選択肢は、例外がないか疑う
合格基準は? 分野ごとに正答率70%を目安に補正される
合格基準は、各分野で正答率70%を基準とし、問題の難易度で補正するというものです。東京都が公表した第28回(令和7年度)の合格基準は次のとおりでした。
| 分野 | 問題数 | 合格点(第28回) |
|---|---|---|
| 介護支援分野 | 25問 | 18点 |
| 保健医療福祉サービス分野 | 35問 | 25点 |
70%をそのまま当てはめると、25問なら17.5点、35問なら24.5点です。第28回はそれより少し高い基準点になりました。難しい回は基準点が下がり、易しい回は上がります。「毎年この点数」と決めつけず、各分野で7割強を取れる状態を目標にすると安全です。
目安は「どちらの分野も7割強」。得点源の分野に偏らず、2分野をそろえて仕上げます。
合格率はどのくらい? 直近は25%台
厚生労働省の公表では、第28回(2025年10月12日実施)の受験者数は50,601人、合格者数は12,961人、合格率は25.6%でした。
都道府県別に見ると、同じ回でも差があります。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 全国(厚生労働省) | 50,601人 | 12,961人 | 25.6% |
| 東京都 | 4,357人 | 1,284人 | 29.5% |
| 大阪府 | 3,674人 | 936人 | 25.5% |
東京都の受験者数は申込者4,886人から無効を除いた4,357人です。第28回の全国値は厚生労働省の公表をそのまま使っています。過去の回の推移は別の記事で整理します。
受験資格は? 誰でも受けられるわけではない
ケアマネ試験は誰でも受けられるわけではありません。大阪府の案内には、医師・看護師・介護福祉士などの国家資格等に基づく業務、または施設等で必置とされている相談援助業務に、5年以上かつ900日以上従事した経験が必要と書かれています。
ただし、対象になる資格や業務の細かい範囲、実務経験証明書の様式、数え方は、受験の手引で確認が必要です。受験資格の見直しも国で議論されており、決まった内容だけを手引で確かめてください。
受験から実務研修までの流れ
- 受験する都道府県の受験の手引を入手する(配布期間が終わる県もある)
- 実務経験証明書などの書類をそろえ、期間内に申し込む
- 試験を受ける(全国統一の日曜日)
- 合格発表を確認する(山梨県の案内では2026年11月24日)
- 実務研修を受講し、修了後に登録・資格証の交付を受ける
2026年は、山梨県が6月1日〜30日、大阪府が5月25日〜6月22日の受付でした(試験日の約4か月前)。「受けようと思ってから動く」のでは間に合わないことがあります。
勉強の進め方:まず全体像をつかむ
出題範囲は広く、介護保険法、運営基準、医療、福祉と性格の違う内容が並びます。最初に全体像をつかみ、次に頻出の制度の数字を固める順序が効率的です。ケアマネジャー講座では、介護支援分野・保健医療サービス分野・福祉サービス分野を授業で順番に学べます。AI講師トーレスにその場で質問できるので、五肢複択で迷った選択肢の理由も確かめられます。料金は講座ページでご確認ください。
まとめ
- ケアマネ試験は都道府県が実施し、問題と試験日は全国共通
- 60問を五肢複択で解き、介護支援分野25問・保健医療福祉サービス分野35問を分野ごとに判定する
- 合格基準は各分野で正答率70%を基準に難易度で補正。第28回は18点と25点
- 第28回の全国合格率は25.6%
- 手数料・日程・提出書類は受験する都道府県の手引で必ず確認する
よくある質問
Q. 試験は年に何回ありますか?
年1回、毎年10月の日曜日に全国統一で実施されます(第28回は2025年10月12日、第29回は2026年10月11日)。
Q. 合計点が高ければ合格できますか?
できません。介護支援分野と保健医療福祉サービス分野の両方が、それぞれの基準点に達する必要があります。
Q. 受験手数料はいくらですか?
都道府県ごとに異なります。2026年度は兵庫県が9,400円、山梨県が7,400円と案内されています。受験する都道府県の手引で確認してください。

