「管理業務主任者の合格率はどのくらい?」「合格点は何問取ればいいの?」は、受験を考え始めた人が最初に調べる疑問です。結論から言うと、協会が公表した令和元〜7年度の合格率は18.9〜23.9%、合格基準点は50問中34〜38問でした。この記事では、試験を実施するマンション管理業協会の「結果報告」を年度ごとに確かめ、数字の見方と、そこから言える学習の考え方をまとめます。数字は2026年11月6日時点で確認した公表値です。
結論:合格率は約2割、合格基準点は34〜38問で動く
まず、7年分の結果を一覧にします。すべて協会の結果報告に載っている数字です。
この表から読み取れることは次のとおりです。
- 合格率の最低は令和4年度の18.9%、最高は令和2年度の23.9%。7年間の幅は約5ポイントです。
- 7年分の合格率を単純に平均すると約21%(筆者の計算)。「5人に1人くらい」が目安です。
- 合格基準点は34問(令和元年度)から38問(令和6年度)までの範囲。50問に対する割合では68〜76%にあたります。
- 受験者数は令和3年度の16,538人をピークに減り、令和7年度は14,435人でした。合格者数も3,000人前後で推移し、令和7年度は2,832人です。
合格率が約2割というのは「合格基準点を超えた人の割合」です。合格者の数があらかじめ決まっているわけではなく、基準点に届けば何人でも合格できます。
令和7年度の結果をくわしく見る
最新の令和7年度(2025年12月7日実施、2026年1月16日合格発表)の結果報告から、主な数字を拾います。
合格率に男女差はほとんどなく、18歳から84歳まで幅広い年齢の人が合格しています。受験資格に制限がないので、実務経験や学歴にかかわらず挑戦できる試験であることが数字からも分かります。
試験地別では、令和7年度は広島県21.1%、愛知県20.7%、北海道20.4%、東京都20.0%などでした。沖縄県は11.4%と低く出ていますが、受験者が149人と少なく、1地域の数字は年によって大きくぶれます。地域差を気にして受験地を選ぶ必要はありません。
「申込者」で見ると合格者の割合は下がる
協会が公表する合格率は、分母が受験者です。申し込んだのに当日受験しなかった人(受験率は毎年82〜84%台)は、分母に入っていません。
申込者を分母にして、合格者数を割った割合を筆者が計算すると次のとおりです。
申し込んだ人を基準にすると、合格者は15.6〜19.7%でした。申込みから試験日まで約4か月あるため、準備が間に合わず欠席する人も一定数います。逆にいえば、試験日までに準備を整えて会場に行くこと自体が、合格への第一歩です。
上の右の列は協会の公表値ではなく、公表された人数から割り算した筆者の計算です。比較の目安として使ってください。
合格基準点はなぜ年度ごとに変わるのか
合格基準点が34〜38問と動く理由は、毎年の問題の難しさに応じて基準が決まるからです。協会のQ&Aでも、合格基準点は合格発表の専用ページで、合格者の受験番号とともに掲載すると案内されています。つまり、試験前に「何問以上で合格」と決まっているわけではありません。
基準点の動きと合格率の動きは、必ずしも連動しません。
- 令和6年度は基準点が38問と高めでしたが、合格率は21.3%と平均並みでした。問題が解きやすかった年は、多くの人が高得点を取るため、基準点が上がります。
- 令和2年度は基準点37問で、合格率は23.9%と7年間で最も高い年でした。
- 令和4年度は基準点36問で、合格率は18.9%と最も低い年でした。
なお、令和2年度については、最初の公表のあと、協会が問18の正解肢の扱いを見直し、結果報告を改めた経緯があります(協会の令和2年度結果報告に記載)。公表後に扱いが変わる年もあるため、数字は協会の最新の資料で確認するのが確実です。
目標は「35問取れば安全」ではなく、「38問を狙って、最低でも基準点付近を安定して取る」と考えるのが安全です。7年間の最高が38問なので、本番の基準点はこの範囲に収まってきました。ただし将来も同じとは限りません。
一部免除者の基準点は「45問中」
マンション管理士試験に合格している人が、申請により適正化法分野の5問の免除を受けると、解く問題は45問になります。結果報告では、免除者の基準点が別に示されます。
どの年度も、免除者の基準点は一般の基準点より5問少なく設定されています(7年間すべて同じ関係です)。免除の仕組みそのものは、試験の全体像の記事やマンション管理士合格者の免除の記事で整理しています。
合格率から言える対策の考え方
数字だけでは、難易度を「やさしい」「難しい」と断定できません。合格率は受験者の準備の度合いにも左右されるからです。ここでは、数字から無理なく言えることだけを学習のヒントにします。
1. 50問の合計点で決まる
試験は50問の四肢択一で、合格基準点も合計点で示されます。科目ごとの足切りが公表されているわけではありません(協会の結果報告に、科目ごとの基準点の記載はありません)。得意な分野で点を稼ぎつつ、苦手分野で大きく落とさない組み立てが現実的です。
2. 基準点が高い年に備えて余裕を持つ
7年間の基準点は34〜38問でした。直近の令和6年度は38問と高く、令和7年度は36問でした。過去問演習では、まず36問を安定して超え、仕上げで38問を狙う、という二段階の目標が使いやすいでしょう。
3. 出題分野の全体像を最初につかむ
出題は適正化法の施行規則64条にある5つの事項(委託契約、会計、建物・設備、適正化法、管理事務の実施)に沿っています。まず全体像をつかんでから、民法・区分所有法・標準管理規約といった土台に時間を配分すると、学習が進めやすくなります。
4. 法改正は施行日を確かめる
区分所有法は令和7年に改正され、2026年4月1日に施行されました。次の試験(令和8年度、2026年12月6日実施)を受ける人は、改正後の内容に対応した教材かどうかを確認してください。年度ごとの結果を読むときも、「どの時点の法令で出題された試験か」を意識すると、過去の数字を正しく使えます。
資格のエアポートでの学び方
資格のエアポートの管理業務主任者講座は、動画授業と確認問題で、出題分野を順に学べる構成です。AI講師トーレスに分からない点を質問することもできます。独学で進める場合と講座を使う場合の違いは、通信講座の比較記事に整理しています。
よくある質問
Q. 管理業務主任者の合格率はどのくらいですか?
協会が公表した令和元〜7年度の合格率は18.9〜23.9%で、令和7年度は19.6%でした。おおむね5人に1人が合格する水準です。
Q. 合格基準点は何問ですか?
年度によって変わります。令和元〜7年度は50問中34〜38問で、令和7年度は36問でした。事前には決まっておらず、合格発表のときに公表されます。
Q. 令和8年度の合格発表はいつですか?
協会のQ&Aによると、2027年1月15日(金)です。合格発表の専用ページには、合格者の受験番号と合格基準点が掲載されます。
Q. 合格率が2割なら、受験者の2割しか受からない試験ですか?
合格者数は決まっておらず、基準点に届いた人が合格します。合格率が約2割というのは、結果として基準点を超えた人の割合が約2割だったという意味です。
まとめ
- 令和元〜7年度の合格率は18.9〜23.9%、7年の単純平均は約21%。令和7年度は2,832人が合格して19.6%でした。
- 合格基準点は50問中34〜38問。毎年、試験後に決まって合格発表時に公表されます。
- 協会の合格率は受験者が分母。申込者に対する割合で見ると15.6〜19.7%でした(筆者計算)。
- 数字から難易度は断定できません。36問を安定して超え、38問を狙う、という目標で準備しましょう。
試験の日程や手数料などの最新情報は、必ずマンション管理業協会の公式サイトでご確認ください。