特例第一種衛生管理者試験は、第二種衛生管理者免許を持っている人が、第一種の免許を取るために受ける試験です。出題は「有害業務に係る労働衛生」と「有害業務に係る関係法令」の2範囲だけで、各10問、合計20問を2時間で解きます。
この記事では、試験を実施する公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公式ページ(2026年10月30日確認)をもとに、対象者、出題範囲、試験時間、申請の書き方、合格基準の考え方、準備の進め方を整理します。日程や手数料は変わることがあるので、申込み前に必ず公式サイトで最新の案内を確認してください。
特例第一種衛生管理者試験の対象者は?
協会の案内では、対象は「第二種衛生管理者免許を受けた者が、第一種衛生管理者免許試験を受験する場合」です。第二種の試験に合格しただけでなく、免許を受けていることが前提になります。
第二種免許を持っていない人は、特例ではなく通常の第一種試験(5つの範囲・44問)を受けます。通常の第一種の全体像は、第一種衛生管理者試験とはで整理しています。
出題範囲・問数・試験時間を通常の第一種と比べる
特例第一種は、通常の第一種のうち「第二種と共通でない部分」だけを抜き出した試験と考えると分かりやすいです。
有害業務以外の範囲と労働生理は、第二種の試験ですでに合格している内容として、特例では問われません。問われるのは、第二種にはない有害業務の2範囲だけです。
「有害業務」とは、有機溶剤・粉じん・騒音・放射線・高温や低酸素など、健康障害につながる物質や作業を扱う業務のことです。第一種の免許は、こうした業務がある事業場でも衛生管理者になれる免許、というのが試験の背景です。
1問あたりの点数は、有害業務の範囲では1問8点です。20問で160点満点になります。
申請の書き方と手数料
協会の案内によると、特例第一種の申請では次のように扱われます。
通常の第一種は、学歴と労働衛生の実務経験の証明が必要です。特例は第二種免許があることが受験資格の証明になるため、実務経験の証明書を集める手間がありません。
学科試験の手数料は、協会の「試験手数料」のページで、各免許試験とも「学科試験共通手数料」8,800円と案内されています(2026年10月30日確認)。このページに特例第一種だけの別の金額の記載はありませんでした。最新の金額と払込方法は、申込み前に協会の案内で確かめてください。
試験日は全国の安全衛生技術センターごとに決まっています。令和8年度(2026年4月〜2027年3月)の実施日はセンター別の日程表に載っているので、受けるセンターのページで確認します。特例第一種の受付や実施の扱いは、日程表のページには書かれていないため、申込み前にセンターへ問い合わせると確実です。
合格基準は? 足切りは2つだけ
協会の案内に、特例第一種だけの別の合格基準は見当たりませんでした。筆記試験の合格基準として案内されている「科目ごと(範囲が分かれている科目は範囲ごと)に40%以上、かつ合計60%以上」を当てはめると、次の計算になります。
この表の数字は、公式の基準を満点に当てはめた計算値で、協会が特例について点数を示しているわけではありません。1問8点なので、32点は4問、96点は12問分です。
2範囲しかないので、片方が苦手だと、もう片方で満点を取っても合計が足りなくなることがあります。たとえば一方を4問(32点)に抑えると、もう一方で8問以上を取らないと96点に届きません。2範囲を同じ重さで準備するのが安全です。
特例の試験に向けた準備の進め方
ここからは学習の考え方です(公式の情報ではなく、この記事の整理です)。
出題の2範囲は、どちらも特別な規則や物質の知識が中心です。範囲が狭い分、1つひとつの規則や物質を表で整理して覚える学習が向いています。
進め方の目安は3つです。
- 関係法令と労働衛生を行き来する。たとえば有機溶剤は、規則(設備・掲示・健康診断)と健康障害(症状)が同じ物質でつながっています。片方だけ覚えると、点がつながりません
- 数字を表にまとめる。測定の頻度、記録の保存期間、濃度、人数の段など、規則には数字が多く出ます。表にして、条文で確かめた数字だけを覚えます
- 最新の規定で覚える。化学物質の規制は段階的に施行されてきたため、古い参考書の数字や制度は現行と違うことがあります。改正にかかわる論点は、施行日と、どの時点の制度かを確かめてください
第二種の試験で学んだ「衛生管理者の基本」(選任の人数、健康診断、労働生理など)は、特例では出題されません。有害業務に集中できるのが、特例の利点です。
資格のエアポートでの学び方
第一種衛生管理者講座は、有害業務を含む全範囲を78本の授業で学べる構成です(第二種と共通の52本と、有害業務の26本)。特例第一種の準備では、有害業務の26本(有害業務の関係法令13本・労働衛生13本)が中心になります。
AI講師のトーレスには、授業でわからなかったところを質問できます。料金は月額 2,484円〜(年額プラン 29,800円・一括払いの月あたり)です。月額プランは3,980円です。最新の内容と料金は講座ページで確認してください。
よくある質問
Q. 特例第一種は第二種の試験に合格すれば受けられますか。
第二種の免許を受けていることが対象の条件です。合格後に免許を受けてから、特例の申請をします。
Q. 特例第一種の試験時間は何時間ですか。
協会の案内では、13:30〜15:30の2時間です。通常の第一種は13:30〜16:30の3時間です。
Q. 特例第一種の出題は何問ですか。
有害業務に係る労働衛生と関係法令が各10問、合計20問(160点)です。
Q. 実務経験の証明は必要ですか。
受験資格を証する書類は不要です。第二種免許証の写しを添付します。
まとめ
- 特例第一種は、第二種衛生管理者免許を受けた人が第一種を受ける試験
- 出題は有害業務の労働衛生と関係法令の2範囲、各10問・計20問(160点)、試験時間は2時間
- 申請は第二種免許証の写しを付け、申請書A欄に赤字で「特例」。受験資格の証明は不要
- 足切りの目安は各範囲32点(4問分)、合計96点(12問分)の計算値。2範囲を同じ重さで準備する
申込み前に、協会の最新の案内で日程・手数料・申請方法を確認してください。