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試験の基礎

司法書士の基準点(足切り)とは? 合格点との違いと過去4年の推移

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司法書士試験の基準点(足切り)と合格点の違いを、法務省の公表資料で整理。午前・午後の択一と記述式の3つの基準点、令和5〜8年度の数字、基準点を超えても落ちる理由までまとめました。

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司法書士試験の基準点(足切り)と合格点の違いを、法務省の公表資料で整理。午前・午後の択一と記述式の3つの基準点、令和5〜8年度の数字、基準点を超えても落ちる理由までまとめました。

この記事の要点

  • 筆記試験は、午前の択一・午後の択一・記述式の3つがそれぞれ基準点に達し、さらに合計が合格点以上であることが必要。1つでも届かないとそれだけで不合格
  • 基準点も合格点も毎年試験のあとに決まる。令和8年度は84点・75点・70.0点、合格点は350点中258.0点以上
  • 令和5〜8年度の基準点は、午前が78〜84点、午後が72〜75点で動いた。記述式は配点が2倍になった令和6年度以降、83.0点、70.0点、70.0点
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司法書士試験の筆記試験には、「基準点」と「合格点」という2種類のラインがあります。点数が高くても基準点に1つ届かないだけで不合格になるため、「足切り」と呼ばれて恐れられています。この記事では、基準点とは何か、合格点とどう違うのか、直近4年度の数字はどう動いたのかを、法務省の公表資料にそって整理します。

司法書士試験の基準点(足切り)とは?

基準点とは、ある部分の成績がこの点数に達しなければ、ほかの点数にかかわらず不合格になるという最低ラインのことです。司法書士試験の筆記では、次の3つの部分に基準点が置かれています。

  • 午前の部の多肢択一式(満点105点)
  • 午後の部の多肢択一式(満点105点)
  • 午後の部の記述式(令和6年度から満点140点)

法務省の発表では、この3つのどれか1つでも基準点に達しない場合、「それだけで不合格」とされています。ここでいう「足切り」は、通称ではなく、発表文にも書かれている仕組みです。

基準点は「3つそれぞれの最低ライン」、合格点は「3つを合計した最終ライン」です。両方を超えて、はじめて筆記試験に合格します。

基準点と合格点の違い

項目 基準点 合格点
見る対象 午前択一、午後択一、記述式の各部分 3つを合計した総合点(350点満点)
届かないと その部分だけで不合格 総合点で不合格
数 3つ 1つ
決まる時期 試験のあと、毎年発表 試験のあと、毎年発表

合否は、次の順で考えると分かりやすくなります。

  1. 午前の択一が基準点以上か
  2. 午後の択一が基準点以上か
  3. 記述式が基準点以上か
  4. 3つが基準点以上なら、合計点が合格点以上か

このすべてにクリアして、筆記試験の合格です。なお、筆記試験に合格した人が、口述試験に進みます。試験全体の流れは司法書士試験とは? 科目・配点・試験時間を整理で整理しています。

令和5〜8年度の基準点と合格点

法務省が公表した数字を、年度ごとに並べます。令和5年度までは記述式が70点満点(筆記は280点満点)で、令和6年度から記述式が140点満点(筆記は350点満点)に変わりました。

年度 午前の択一(105点) 午後の択一(105点) 記述式 筆記の合格点
令和5年度 78点 75点 30.5点(70点満点) 211.0点以上(280点満点)
令和6年度 78点 72点 83.0点(140点満点) 267.0点以上(350点満点)
令和7年度 78点 72点 70.0点(140点満点) 255.0点以上(350点満点)
令和8年度 84点 75点 70.0点(140点満点) 258.0点以上(350点満点)

出典は、法務省が各年度に公表した「最終結果について」(令和8年度は「筆記試験の合格点等について」)です。

数字から読み取れること

  • 午前の択一は、令和5〜7年度は3年とも78点でした。令和8年度は84点と、6点上がっています。満点の割合でいうと、78点は約74%、84点は80%です
  • 午後の択一は72〜75点の間で動いています。満点の約69〜71%にあたります
  • 記述式は、配点が変わったため年度をまたいだ比較に注意が必要です。令和5年度の30.5点は70点満点の約44%、令和6年度の83.0点は140点満点の約59%、令和7・8年度の70.0点は約50%です
  • 合格点の総合点に対する割合は、令和5年度が約75%、令和6年度が約76%、令和7年度が約73%、令和8年度が約74%でした

記述式の配点は令和6年度の試験から、2問で70点満点から140点満点に変わりました(法務省が令和5年12月に告知)。古い記事にある「記述式の基準点は30点台」「合格点は200点台前半」といった数字は、変更前の配点での話です。

基準点は毎年変わる:事前には分からない

基準点も合格点も、試験が終わってから、その年の結果を見て決まります。「午前は◯点を取れば安全」という事前の線はありません。上の表のとおり、午前の択一でも78点の年もあれば84点の年もありました。

そのため、勉強の目標は次のように考えるのが現実的です。

  • 過去の数字は「このあたりが基準になりやすい」という参考にとどめる
  • 午前・午後の択一は、過去4年度の基準点(午前78〜84点、午後72〜75点)を安定して上回る力を目指す
  • 記述式は「基準点を取れるか」を意識して、満点を狙うより取りこぼしを減らす

過去4年度の午前の基準点は最高で84点でした。ただし、これは過去の結果から見た目安で、将来の基準点を保証するものではありません。

基準点があることで変わる勉強の仕方

基準点があるということは、得意科目で稼いだ点で、苦手科目の失点を埋めきれないということです。特に注意したい点を整理します。

1. 午前と午後のどちらかに偏らない

午前は憲法・民法・刑法・会社法(商法)が中心、午後は民事訴訟法・民事保全法・民事執行法・供託法・司法書士法に、不動産登記法と商業登記法が加わります。午前が得意でも、午後が基準点に届かなければ不合格です。

2. 記述式を後回しにしない

記述式は140点で、350点の4割を占めます。しかも独立した基準点があるため、択一がよくても記述式で基準点に届かなければ、それだけで不合格です。記述式の配点が2倍になって、この影響はより大きくなりました。

3. 「1問の失点」を恐れすぎない

択一は1問3点です。基準点が78点なら、105点満点のうち27点、つまり9問までの誤りが許される計算です。1問ごとに一喜一憂するより、基準点に対して全体で何問まで誤ってよいかを意識して、手を広げすぎないほうが安定します。

授業・講座で基準点対策を進めるなら

基準点対策の基本は、全範囲を偏りなく一通り学ぶことです。資格のエアポートの司法書士講座は、択一の範囲に加えて、記述式の書き方と判断の授業、本試験形式の演習の解説までそろえています。月額 3,317円〜(年額プラン39,800円・一括払いの月あたり)で使え、スマホでも見られます。人による添削や紙の教材はないので、そうしたサポートがほしい方は他の選択肢も検討してください。通信講座を比べたい方は、司法書士の通信講座の比較記事で各社の公式情報を整理しています。

よくある質問

Q. 基準点を超えていれば合格ですか?

いいえ。3つの基準点をすべて超えたうえで、さらに合計点が合格点以上である必要があります。

Q. 基準点は事前に発表されますか?

事前には発表されません。試験のあとに、その年の結果を踏まえて法務省が公表します。

Q. 記述式の基準点はいつから変わりましたか?

記述式の配点が70点満点から140点満点に変わった令和6年度の試験からです。令和5年度は70点満点中30.5点、令和6年度は140点満点中83.0点でした。

Q. 最新の基準点はどこで確認できますか?

法務省の司法書士試験のページで、各年度の「筆記試験の合格点等について」や「最終結果について」が公表されます。受験する年度の最新情報は、法務省の公式サイトで確認してください。

まとめ

  • 筆記試験は、午前の択一・午後の択一・記述式の3つの基準点をすべて超え、合計が合格点以上であることが必要
  • 基準点も合格点も試験のあとに決まる。令和8年度は84点・75点・70.0点、合格点は350点中258.0点以上
  • 令和6年度から記述式が140点満点になり、記述式の基準点も大きな意味を持つようになった
  • 得意科目で苦手科目をカバーしきれないので、全範囲を偏りなく仕上げる
  • 数字は過去の目安。受験する年度の公表資料を法務省の公式サイトで確認する

参考にした情報

記事の内容は、記載の日付時点で確認した情報にもとづいています。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。内容に誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ修正します。

2026年11月5日約8分で読めます
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