介護福祉士国家試験の「パート合格」は、試験を3つのパートに分けて合否を判定し、合格したパートを次回以降の受験から免除するしくみです。この記事では、免除はいつまで続くのか、一部のパートだけ受けられるのはどんな人かを、試験を実施している社会福祉振興・試験センターの案内(2026年10月23日に確認)にそって整理します。
介護福祉士のパート合格とは?
試験センターの案内によると、パート合格は、試験科目を3つのパートに分け、複数の科目をまとめて合否を判定するしくみです。一定の合格基準に達したパートは、翌年・翌々年まで、そのパートの受験が免除されます。
3つのパートと配点は次のとおりです(1問1点、125点満点)。
| パート | 内容のまとまり | 配点 |
|---|---|---|
| A | 人間の尊厳と自立・介護の基本、社会の理解、人間関係とコミュニケーション、生活支援技術 | 60点 |
| B | こころとからだのしくみ、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、医療的ケア | 45点 |
| C | 介護過程、総合問題 | 20点 |
試験全体の形は、介護福祉士国家試験とはの記事で整理しています。
パート合格は「1回の試験で全部合格しなくても、合格したパートの成果を持ち越せる」しくみです。ただし、持ち越せる期間には限りがあります。
パート合格の免除はいつまで有効?
合格基準のページには、パート合格は「パート合格した試験の翌々年まで有効」と書かれています。
たとえば、ある回でAパートに合格したとします。その合格は、その試験の翌年と翌々年の試験まで使えます。期間が過ぎたパートは、もう免除されません。
使える結果にも条件があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| パートでの受験に使える結果 | 第38回以降の試験結果 |
| 対象外の結果 | 第37回以前の試験結果(パートでの受験はできない) |
| パートを選んで申し込める人(第39回) | 第38回試験でパート合格に該当した人 |
試験日程と申込みの流れは、第39回の試験日程の記事で確認できます。
全パート受験になる人と、一部パートだけ受けられる人の違いは?
第39回(令和8年度)の受験では、次のように分かれます。
| 受験者 | 受験のしかた |
|---|---|
| 初めて受験する人 | 全パートを受験する |
| 第38回で合格したパートがなかった人 | 全パートを受験する |
| 前回の受験が第37回(2025年1月実施)以前の人 | 全パートを受験する |
| 第38回でパート合格した人 | 「全パート」か「不合格パートのみ」を選べる |
選ぶときの決まりは3つあります。
- すでに合格したパートを含めて、全パートを受験してもよい
- 不合格のパートだけを受験してもよい
- 不合格パートの一部だけを受験することはできない(不合格のパートが2つあれば、その2つとも受ける)
さらに、申込みをしたあとで、選んだパートを変更することはできません。
「Bパートだけ苦手だから、不合格だったBとCのうちBだけ受ける」という選び方はできません。不合格パートは、まとめて受験します。
自分がどのパートに合格しているか分からない場合は、試験センターに問い合わせるように案内されています。
パートごとの合格の決まり方は?
合格基準のページでは、受験のしかたごとに判定が分かれています。
| 受験のしかた | 合格の決まり方 |
|---|---|
| 全パートを受験した人 | 次の①か②のどちらかを満たす |
| 一部のパートだけ受験した人 | 受験したパートごとに、そのパートの基準を満たす |
全パートを受験した人の①と②は、次のとおりです。
- 総得点が合格基準点以上で、かつ11の科目群のすべてで得点がある(合格基準点は、総得点の約60%を基準に、問題の難易度で補正した点数)
- パートごとに、割り当てられた点数以上で、かつそのパートの全科目群で得点がある
①を満たさなくても、②でパートごとに合格になる場合があります。これがパート合格の入り口です。②の点数は、全受験者の各パートの平均得点の比率で、全体の合格基準点を按分して求めます。そのため、毎回の試験のあとに決まります。事前に「何点取れば合格」とは言えない点に注意してください。
一部のパートだけ受験した人は、受験したパートのすべてで基準を満たせば合格者となります。ただし、パート合格の有効期間内の人に限られます。
なお、②と一部パート受験の規定は、第39回から適用されます。
どの判定でも「科目群のすべてで得点がある」ことが条件に入っています。得意な科目群で点を稼いでも、1つの科目群が0点だと、そのパートも総合判定も合格になりません。
パート合格を活かす学習の進め方は?
免除の期限と、受けるパートの選び方を、受験前に整理しておくことが大切です。申込みのあとでパートを変えられないため、手元の合否の記録と照らして決めます。
パート合格があると、「全部を一度に仕上げなくてもよい」と考えがちです。ただ、免除には期限があるので、次のように進めると安心です。
- 初めての受験では、全パートを受ける前提で、11の科目群すべてに触れておく
- 合格したパートがあっても、期限(翌々年の試験まで)を手帳やカレンダーに書いておく
- 不合格パートを受けるときも、そのパートの全科目群で得点が取れるように、苦手な科目群を残さない
- 免除期間が終わりそうなときは、全パート受験に切り替えるかどうかも考える
資格のエアポートの介護福祉士講座は、筆記試験の対策講座です。11の科目群を76本の授業で扱うので、パートごとに復習する授業を選べます。実技試験・介護技術講習・実務者研修は、講座の範囲に入っていません。料金は月額2,484円〜(年額プラン29,800円・一括払いの月あたり。月額プランは3,980円)です。
よくある質問
Q. パート合格は、いつから始まったしくみですか?
第38回の試験から始まりました。第37回以前の結果は、パートでの受験には使えません。
Q. 合格したパートの免除は何年続きますか?
パート合格した試験の翌々年の試験まで有効です。つまり、翌年と翌々年の試験が対象です。
Q. 不合格のパートのうち、1つだけ受験できますか?
できません。不合格パートの一部だけを受験することは認められていません。不合格のパートは、まとめて受験します。
Q. 申込みのあとで、受けるパートを変えられますか?
申込み後は、選んだパートを変更できません。申込み前に、自分の合格状況と受けるパートを確認してください。
まとめ
- パート合格は、A・B・Cの3パートで判定し、合格したパートを次回以降に免除するしくみ
- 有効期間は、パート合格した試験の翌々年の試験まで。第37回以前の結果は対象外
- 第39回では、第38回でパート合格した人だけが「不合格パートのみ」を選べる。初めての人は全パート受験
- 不合格パートの一部だけを受けることや、申込み後の変更はできない
- 制度は変わりうるので、申込み前に試験センターの最新の案内を確認する

