バスやタクシーの営業所で運行管理者をめざす方が講座を探すと、検索で出てくる講座の多くが「貨物」向けで、旅客に使えるのかどうか分かりにくいことがあります。この記事は、運行管理者(旅客)試験に対応した講座だけを、各社の公式サイトで確かめて比べたものです。
この記事は、講座を運営する資格のエアポート(株式会社KUBOYA)が書いています。自社の講座も同じ基準で載せています。
旅客の試験は、第1分野が道路運送法で、労働基準法の分野ではバス・タクシーの改善基準告示が出ます。貨物向けの教材では、この部分を学べません。そのため、この記事では公式サイトに旅客対応と書かれている講座だけを表に載せ、貨物向けと案内されている講座は表から外しました。順位や点数はつけていません。
料金や日程は変わります。この記事は2026年10月18日時点で各社の公式サイトを確認した内容です。申込み前に、必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
結論: 選び方の早見表
| こういう人 | 合いやすい講座の特徴 | 当てはまる講座の例 |
|---|---|---|
| 紙のテキストと添削で、自宅で数か月かけて進めたい | 紙の教材一式+添削+質問がセットの通信講座 | キャリカレ |
| 不合格だったときの返金制度があると安心できる | 条件つきの全額返金保証 | キャリカレ |
| 1日でまとめて講義を聞き、模擬試験も受けたい | 会場講座・WEB受講の対策講座 | こころーど、WINGジャパン、とちぎ安全教育センター |
| バス・タクシーで違う決まりを、図と表の動画で整理したい | 授業動画のオンライン講座 | 資格のエアポート |
| 月額で始め、疑問はその場で文字で聞きたい | サブスク+AIへの質問 | 資格のエアポート |
旅客の講座を選ぶときに見る4つのポイント
1. 「旅客対応」と書かれているか
いちばん大切な確認です。講座名に「運行管理者」とだけあっても、中身が貨物だけということがあります。公式サイトで「旅客」「貨物・旅客」と明記されているかを見てください。今回確認したなかでは、ユーキャン・オンスク.JPの講座は貨物向けの講座名で、旅客の講座は公式サイトに記載がありませんでした。運行管理者試験対策.netとヤマト・スタッフ・サプライは、旅客には対応していないと明記しています。
2. バス・タクシーの両方を扱うか
旅客の試験では、乗合バス・貸切バス・タクシー(ハイヤー)で決まりが違うところが出題されます。運行管理者の選任数や、改善基準告示のバスとタクシーの違い(タクシーの隔日勤務など)をどう扱うかは、講座の資料や目次で確かめましょう。
3. 料金と期間
紙の教材の通信講座は一括払い、会場講座は1講座ごと、オンライン講座は月額・年額と、払い方が違います。期間が試験日まで届くかも確認します。
4. 質問の方法
「サポート期間中は何度でも」「相談のホットライン」「AIに毎月50回」など、講座ごとに違います。
運行管理者(旅客)講座の比較表
2026年10月18日時点で各社の公式サイトを確認した内容です。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
料金と期間
| 講座(運営) | 旅客への対応 | 料金(公式サイトの表記どおり) | 期間・日程 | 形式 |
|---|---|---|---|---|
| 運行管理者合格指導講座(キャリカレ) | 貨物・旅客の両方に対応(同じ講座で、どちらか一方でも両方でも受講可) | Bコース 割引特価29,800円(税込・期間限定、2026年11月5日まで)/通常価格68,800円(税込)。Aコース通常価格73,800円、Cコース通常価格63,800円(いずれも税込) | サポートは教材到着日から試験終了まで。最長1年2か月(Aコース) | 通信講座(紙のテキスト+Web) |
| 運行管理者試験対策講座(こころーど) | 旅客・貨物それぞれの日程あり | 習得講座+直前講座&模試のセット16,500円、各講座のみ9,000円(いずれも税込・テキスト代含む) | 2027年1月〜3月の開催日から選ぶ | 会場(蒲田・越谷)/WEB受講 |
| WING塾(WINGジャパン) | 旅客は10講座の日程あり | 実戦力養成講座・問題解決講座・模擬試験&直前対策講座 各10,000円、W模擬試験&直前対策講座15,000円、講座受け放題39,000円(いずれも税込) | 1日の会場講座(日程は公式サイトで公表) | 会場講座 |
| 運行管理者試験対策講座(総合版)(とちぎ安全教育センター) | 旅客の講座あり | 7,000円(税込) | 1日間(9:30〜16:30)。実施日は公式サイトの営業カレンダーで案内 | 形式・会場は公式サイトの講座ページに記載なし |
| 運行管理者(旅客)講座(資格のエアポート) | 旅客専用の講座 | 月額プラン2,980円/年額プラン14,800円(一括払い)(いずれも税込) | 月額・年額のサブスク。解約しても次回更新日まで利用可 | 授業動画+Web教材(スマホ・PC) |
教材とサポート
| 講座(運営) | 教材 | 質問サポート | 返金・合格特典 | スマホ学習 |
|---|---|---|---|---|
| キャリカレ | テキスト6冊、添削問題1冊、Webの一問一答、ダウンロードできる過去問題 | サポート期間中は何度でも | 不合格時の全額返金保証(条件あり)、合格で2講座目無料(条件あり)。教材到着後8日間の返品可(条件あり) | 一問一答はスマホで可 |
| こころーど | テキスト(WEB受講は郵送) | 公式サイトに記載なし | 受講日1週間前以降のキャンセルは返金なし | 公式サイトに記載なし |
| WINGジャパン | 会場講座。旅客のテキスト&問題集は当日会場で購入可(2,530円・税込、別料金) | 受講者は相談・質問の「ホットライン」を利用可 | 公式サイトに記載なし | 一問一答・正誤クイズ(試験の3か月前から毎日配信)はスマホ・PCで可 |
| とちぎ安全教育センター | 公式サイトに記載なし(過去問題のポイントを分野別に扱う集中講座) | 公式サイトに記載なし(問い合わせは電話・FAX) | 公式サイトに記載なし | 公式サイトに記載なし |
| 資格のエアポート | 授業動画48本(1本7〜9分)、読む授業、確認問題、単語帳、予想問題(30問) | AI講師トーレスに毎月50回まで | 合格保証・返金保証はなし | すべてスマホで完結 |
各社の概要
資格のキャリカレ「運行管理者合格指導講座」
貨物と旅客の両方の試験に対応した通信講座で、旅客だけを受ける人も受講できます。テキスト6冊・添削問題1冊が届き、一問一答はWebでスマホから使えます。全額返金保証は、添削問題の修了・平均得点率70%以上・試験日の20日前までの最終提出などが条件で、旅客だけを受ける場合は添削の第2〜6回を提出すると修了と案内されています。コースの違いはサポート期間だけです。割引特価は期間限定なので、通常価格とあわせて確認してください。
こころーど「運行管理者試験対策講座」
一般社団法人が運営する対策講座で、旅客と貨物それぞれの日程があります。教科書を中心に学ぶ習得講座と、直前講座&模試の2種類で、会場(蒲田・越谷)とWEB受講から選べます。WEB受講の人にはテキストが郵送されます。2026年10月18日時点では、2027年1月〜3月の日程が掲載されていました。
WINGジャパン「WING塾」
関東の会場で1日の講座を開く形式で、旅客は10講座の日程が掲載されていました。会場は主にタワーホール船堀(東京)で、埼玉・群馬・茨城の会場もあります。受講者向けに、スマホで使える一問一答・正誤クイズと相談のホットラインがあります。なお、同社のUdemyのオンライン講座は貨物の科目別コースで、旅客のコースは掲載されていませんでした。
とちぎ安全教育センター「運行管理者試験対策講座(総合版)」
栃木県鹿沼市の団体(公式サイトに国土交通大臣の認定を受けていると記載)で、旅客の総合版対策講座を1日間・7,000円(税込)で案内しています。過去問題のポイントを分野別に扱う集中講座です。形式・会場・教材の詳細は講座ページに記載がないため、申込み前に電話などで確かめてください。近くに住む人に合います。
独学との比較・独学で足りる人
運行管理者試験センターの公表では、令和8年度第1回の旅客試験は受験者7,128人・合格者3,047人で、合格率は42.7%でした。同じ回の貨物試験の受験者は29,323人で、旅客の受験者は貨物の4分の1ほどです。
| 比べる点 | 独学 | 講座 |
|---|---|---|
| 費用 | 旅客向けの書籍代のみ | 数千円〜数万円 |
| 教材選び | 旅客向けの本を自分で選ぶ(貨物向けと間違えない) | 旅客対応の講座なら教材がそろう |
| バス・タクシーの違い | 自分で表にまとめる | 講座の整理を使える(講座による) |
| 疑問の解決 | 自分で調べる | 質問サポートがある講座なら聞ける |
受験には、受験手数料6,000円(非課税)とシステム利用料660円(税込、新規受験)がかかります(令和8年度第1回の案内)。講座の料金とは別にかかる費用です。
独学で足りやすいのは、すでにバス・タクシー会社で運行管理の補助をしていて点呼や記録に慣れている人、旅客向けの市販テキストと過去問を繰り返す時間がある人です。反対に、乗合・貸切・タクシーで違う数値の区別や、2024年4月に改正された改善基準告示(バス・タクシー)の計算に不安がある人は、講座で一度通して学ぶ方法があります。
資格のエアポートの講座が合う人・合わない人
資格のエアポートの運行管理者(旅客)講座は、旅客の試験だけに合わせた講座です。道路運送法・車両法・道路交通法・労働基準法と改善基準告示・実務の5分野を、授業動画48本(1本7〜9分)で通します。過去16回分の本試験問題を分析してカリキュラムを作り、2024年4月の改善基準告示の改正後の基準で作成しています。
合う人
- 乗合バス・貸切バス・タクシーで違う決まりを、3つを並べた比較表で整理したい人
- 拘束時間・運転時間の計算や、タクシーの隔日勤務の判定を、手順どおりに練習したい人
- 分からないところを、その場でAI講師トーレスに文字で聞きたい人(毎月50回まで)
- 月額プラン2,980円(税込)で始めて、試験が終わったら解約したい人
- スマホだけで動画・確認問題・単語帳・予想問題(30問)まで済ませたい人
合わない人
- 紙のテキストや問題集が届くことを重視する人(紙の教材はありません)
- 人の講師に直接質問したい人、添削を受けたい人(質問はAIのみで、添削はありません)
- 合格保証や返金保証がほしい人(どちらもありません)
- 授業の音声はAIの声です。人の講師の声で聞きたい人には向きません
- 貨物の試験も一緒に受けたい人(貨物は別の講座です)
講座の内容と授業一覧は運行管理者(旅客)講座で確認できます。
よくある質問
Q. 運行管理者(旅客)に対応した通信講座はありますか?
A. 2026年10月18日時点で、紙の教材が届く通信講座として旅客対応を公式サイトで確認できたのはキャリカレでした。会場・WEBの対策講座では、こころーど・WINGジャパン・とちぎ安全教育センターが旅客の講座を案内しています。オンラインの動画講座では資格のエアポートに旅客専用の講座があります。
Q. 貨物の講座で旅客の試験の勉強はできますか?
A. 旅客の試験の対策としては足りません。旅客の試験は第1分野が道路運送法で、改善基準告示もバス・タクシーの基準が出ます。貨物向けの講座では、この部分が扱われません。
Q. 旅客の講座の料金はどれくらいですか?
A. 公式サイトで確認した範囲では、通信講座が29,800円(期間限定の割引特価)〜73,800円(通常価格)、会場・WEBの対策講座が1講座7,000円〜15,000円(受け放題は39,000円)、オンライン講座(資格のエアポート)が月額1,234円〜(年額プラン14,800円・一括払いの月あたり。月額プランは2,980円)でした(いずれも税込)。
Q. 独学でも合格できますか?
A. できます。令和8年度第1回の旅客試験の合格率は42.7%で、受験資格を満たせば講座の受講は必要ありません。旅客向けのテキストを選ぶことが前提です。
まとめ
- 旅客に対応した講座は貨物より少なく、まず「旅客対応」と公式サイトに書かれているかを確かめます
- 紙の教材の通信講座、会場・WEBの対策講座、動画のオンライン講座で、料金・期間・質問の方法が違います
- キャンペーン価格は期間限定のことがあるため、通常価格とあわせて確認しましょう
- 合格率は42.7%(令和8年度第1回)。独学でも受験でき、講座は手間と迷いを減らすための選択肢です
- 最新の料金・日程は、必ず各社と運行管理者試験センターの公式サイトで確認してください

