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試験の基礎

行政書士試験の合格率と難易度|過去10年の公表データの見方と注意点

行政書士試験の合格率は令和7年度14.54%。過去10年の推移、年代別の合格率、合格基準点(法令等122点・基礎知識24点・全体180点)を公式発表で整理し、難易度を数字から読み解くときの注意点も解説します。

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行政書士試験の合格率は令和7年度14.54%。過去10年の推移、年代別の合格率、合格基準点(法令等122点・基礎知識24点・全体180点)を公式発表で整理し、難易度を数字から読み解くときの注意点も解説します。

この記事の要点

  • 令和7年度の合格率は14.54%(受験者50,163人、合格者7,292人)。過去10年では9.95%〜15.72%の幅で推移している
  • 合格率は「受験者」に対する割合。申込者を分母にすると令和7年度は約11.4%で、数字の分母に注意が必要
  • 合格基準は絶対評価の3要件。合格率は結果であって、あらかじめ決まった合格枠ではない
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「行政書士試験は合格率が1割ちょっとと聞くけれど、本当に難しいのか」「去年より合格率が上がったのは、問題がやさしくなったからなのか」。受験を考え始めると、まず気になるのが合格率と難易度です。この記事では、行政書士試験研究センターが公表している数字だけを使って、合格率の推移と、その数字の読み方を整理します。

結論から言うと、令和7年度の合格率は14.54%でした。ただし、合格率は「何人が受かったか」を受験者数で割った結果にすぎません。合格枠があらかじめ決まっているわけではないので、数字だけで難易度を決めつけず、見方を知っておくことが大切です。

この記事の数字は、2026年10月13日に確認した公式発表(令和8年1月28日公表の令和7年度実施結果の概要など)によるものです。令和8年度の結果は、公表後に行政書士試験研究センターのサイトで確認してください。

令和7年度の結果|受験者・合格者・合格率

令和7年度の試験は、令和7年11月9日(日)に47都道府県62試験場で実施されました。公表された主な数字は次のとおりです。

項目 令和7年度 前年度(令和6年度)
受験申込者数 63,845人 59,832人
受験者数 50,163人 47,785人
合格者数 7,292人 6,165人
合格率 14.54% 12.90%
合格者の平均得点 197点 198点

受験率(申込者のうち実際に受験した人の割合)は78.57%でした。申し込んでも約2割の人は当日受けていないことになります。

合格率の分母に注意する

行政書士試験研究センターが示す合格率は、合格者数を受験者数で割った値です。令和7年度なら 7,292 ÷ 50,163 で14.54%です。

仮に、申込者数(63,845人)を分母にして計算すると、7,292 ÷ 63,845 で約11.4%になります。これは筆者が公表数字から計算した参考値で、公式の合格率ではありません。ほかの資格の合格率と比べるときは、どちらを分母にした数字なのかをそろえないと、比較が正しくなりません。

合格率を見るときは「分母は受験者か、申込者か」を確認します。行政書士試験の公式の合格率は、受験者を分母にしています。

過去10年の推移

同じセンターが公表している「最近10年間の推移」を表にします(平成28年度〜令和7年度)。

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和7年度 50,163人 7,292人 14.54%
令和6年度 47,785人 6,165人 12.90%
令和5年度 46,991人 6,571人 13.98%
令和4年度 47,850人 5,802人 12.13%
令和3年度 47,870人 5,353人 11.18%
令和2年度 41,681人 4,470人 10.72%
令和元年度 39,821人 4,571人 11.48%
平成30年度 39,105人 4,968人 12.70%
平成29年度 40,449人 6,360人 15.72%
平成28年度 41,053人 4,084人 9.95%

この表から読み取れることを3つ挙げます。

  • 合格率は毎年変わる。 10年間で最も低いのは平成28年度の9.95%、最も高いのは平成29年度の15.72%です。直近3年は12.90%〜14.54%の間にあります。
  • 受験者数は令和7年度が10年で最多。 平成28年度の41,053人から、令和7年度は50,163人に増えています。
  • 合格者数も年によって大きく動く。 4,000人台の年もあれば、7,000人を超えた令和7年度のような年もあります。

なぜ合格率が毎年変わるのか

行政書士試験の合格基準は、相対評価(上位○%を合格にする方式)ではなく、決まった得点を取れたかどうかで判定する絶対評価です。令和7年度の「合否判定基準」では、次の3つをすべて満たした人が合格とされています。

要件 令和7年度の基準点
法令等科目(244点満点)の得点 122点以上
基礎知識科目(56点満点)の得点 24点以上
試験全体(300点満点)の得点 180点以上

全体で180点以上というのは、300点満点の6割です。基準点を満たした人が多い年は合格率が上がり、少ない年は下がります。問題の難しさ、受験者の準備の状況、基礎知識科目の出来など、さまざまな要因が重なって結果が決まるため、合格率の上下だけで「今年は問題がやさしかった」とは言い切れません。

なお、基準点は年度によって公表の内容が変わることがあります。受験する年度の「合否判定基準」は、必ず公式サイトで確認してください。配点や足切りの仕組みは、行政書士試験の科目別配点の記事と、基礎知識の足切りの記事で詳しく扱っています。

年代別に見た合格率

センターは受験者と合格者の年代別の人数も公表しています。令和7年度の人数から、筆者が計算した年代別の合格率は次のとおりです(小数第2位を四捨五入)。

年代 受験者数 合格者数 合格率(計算値)
10歳代以下 723人 66人 9.13%
20歳代 8,294人 1,517人 18.29%
30歳代 9,907人 1,923人 19.41%
40歳代 12,161人 1,867人 15.35%
50歳代 12,330人 1,445人 11.72%
60歳代以上 6,748人 474人 7.02%
合計 50,163人 7,292人 14.54%

受験者の中心は40歳代と50歳代で、それぞれ1万2千人あまりです。一方で、合格者の人数が最も多いのは30歳代でした。年代ごとの合格率には差がありますが、年齢が合否を決めるわけではありません。勉強に使える時間や、法律を学んだ経験の有無など、年代と重なる別の要因が数字に表れていると考えられます。

また、令和7年度の合格者には、最年長77歳、最年少13歳の方がいました(いずれも1名)。幅広い年代が受験し、合格している試験だということが分かります。

数字から難易度をどう読むか

合格率が1割台前半という数字は、「受験した人の8〜9割は、その年の基準点に届かなかった」ことを示しています。ただし、これをそのまま「とても難しい試験」と受け取る前に、次の点を考えてみてください。

  1. 受験者の準備にばらつきがある。 申込者の約2割は当日受験しません。受験者全体の合格率は、しっかり準備した人の合格率とは一致しません。
  2. 基準点は絶対評価。 合格率が低い年があっても、基準点が下がるわけではありません。「何割の人が受かるか」ではなく「基準点を取れるか」を目標にします。
  3. 足切りがある。 法令等122点・基礎知識24点という基準があるため、得意科目だけで高得点を取っても、苦手科目で基準を割ると不合格です。

目標の置き方としては、「合格率が○%だから」と考えるよりも、「300点中180点、法令等で122点、基礎知識で24点」という具体的な得点目標を決め、そこから科目ごとの得点計画を立てるほうが現実的です。

難易度を知りたいときは、合格率のほかに、受験者数・合格者平均得点(令和7年度は197点)・基準点の3つを合わせて見ます。

合格者の平均得点は何を表すか

令和7年度の合格者の平均得点は197点でした。前年度は198点です。合格基準の180点より17点ほど上ですが、これは「合格した人の平均」であり、180点ちょうどで合格した人もいれば、それより高い点で合格した人もいる、という意味です。平均得点を見ると、ぎりぎりの得点を狙うよりも、少し余裕を持った得点計画を立てるほうが安全だと考えられます。

学習計画への生かし方

合格率や年代別のデータから、これから学習を始める人が生かせるポイントを整理します。

  • 得点目標を先に決める。 全体180点、法令等122点、基礎知識24点を満たす配分を考え、苦手になりやすい科目を早めに見つけます。
  • 試験直前まで学習を続けられる計画にする。 申込者の約2割が当日受験しないという事実は、準備を続けることの難しさも映しています。無理のない週間計画にします。
  • 公式の試験案内を最初に読む。 試験日・受験手数料・出題範囲は年度ごとに変わります。試験直前1か月の過ごし方の記事や、行政書士試験の概要の記事とあわせて確認してください。

学習の進め方に迷う場合は、行政書士講座のページで講座の内容を確認できます。現在、講座は販売の準備中ですが、章立てや授業の一覧は講座ページで確認できます。

まとめ

  • 令和7年度の合格率は14.54%(受験者50,163人、合格者7,292人)。過去10年では9.95%〜15.72%の範囲で動いています。
  • 公式の合格率は受験者を分母にした数字です。申込者を分母にすると令和7年度は約11.4%(筆者の計算値)になります。
  • 合格基準は絶対評価で、法令等122点以上・基礎知識24点以上・全体180点以上(令和7年度)。合格率は結果であり、合格枠ではありません。
  • 年代ごとに合格率は異なりますが、幅広い年代の合格者がいます。

合格率は、試験の姿を知る手がかりの一つです。数字の意味を押さえたうえで、具体的な得点目標に落とし込んでいきましょう。

参考にした情報

記事の内容は、記載の日付時点で確認した情報にもとづいています。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。内容に誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ修正します。

2026年10月13日約9分で読めます
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