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試験の基礎

公害防止管理者試験とは? 13区分・18科目・五肢択一と科目合格のしくみ

公害防止管理者試験の13の試験区分、区分ごとの科目と問題数、五肢択一のマークシート方式、科目合格の免除(3年)を産業環境管理協会の公表内容で整理します。

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公害防止管理者試験の13の試験区分、区分ごとの科目と問題数、五肢択一のマークシート方式、科目合格の免除(3年)を産業環境管理協会の公表内容で整理します。

この記事の要点

  • 試験は年1回(2026年度は10月4日)。13の試験区分があり、受験資格の制限はありません。
  • 出題は科目ごとの五肢択一・マークシート。同じ科目の問題は、どの区分でも共通です。
  • 区分合格には、その区分に必要な科目すべての合格が必要。一部だけ合格した科目は同じ区分で最初の年を含む3年間、免除を申請できます。
  • 科目の合格基準は試験後に決まる(事前公表なし)ため、「何割で合格」と決めつけず、全科目をまんべんなく仕上げます。
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公害防止管理者試験は、工場の公害防止の担当者になるための国家試験です。「区分が13もあって、どれを受ければよいのか分からない」「科目ごとに合否が決まると聞いたが、どういう意味か」という疑問を持つ人が多い試験でもあります。この記事では、産業環境管理協会(公害防止管理者試験センター)が公表している情報をもとに、試験のしくみを順番に整理します。

公害防止管理者とは? どんな工場で必要になるか

公害防止管理者は、「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」(公害防止組織法)にもとづく資格です。協会の「資格制度の概要」によると、製造業(加工業を含む)、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の工場で、ばい煙発生施設、粉じん発生施設、汚水等排出施設、騒音・振動の発生施設、ダイオキシン類の発生施設などを持つものを「特定工場」とし、公害防止の担当者を置くことが求められます。

置く担当者は3つの役割に分かれます。

役割 内容 資格
公害防止統括者 工場の公害防止の業務を統括する。一般に工場長などが就く 不要
公害防止主任管理者 統括者を補佐し、公害防止管理者を指揮する。大規模な工場で必要 必要
公害防止管理者 公害の原因になる施設や原料などの運転・維持・点検を行う 必要(施設の区分ごと)

つまり、試験で取るのは「公害防止管理者」と「公害防止主任管理者」の資格です。どの施設にどの区分の資格者が必要かは、協会の資料で確認できます。

試験の全体像:年1回、受験資格の制限なし

国家試験の実施要領(2026年度)で確認できる基本情報は次のとおりです。

  • 実施回数:年1回。2026年度(令和8年度)は10月4日(日)に実施されました
  • 受験資格:年齢・学歴・実務経験などの制限はなく、どなたでも受験できます
  • 出題形式:科目ごとの筆記試験で、五者択一式(五つの選択肢から選ぶ形)のマークシート方式です
  • 試験地:札幌市、仙台市、首都圏、愛知県、大阪府、広島市、高松市、福岡市、那覇市とその周辺都市
  • 電卓:四則演算、開平(ルート)、百分率などの機能だけの電卓は使えます。関数電卓とタッチパネル式の電卓は持ち込めません

2026年度の受験手数料(非課税)は、区分によって12,300円または11,600円でした。日程や手数料は年度ごとに変わりうるため、次回以降の最新情報は、協会の公式サイトで確認してください。実施概要は例年6月初旬に官報公示と協会サイトで公表される、と協会のページに書かれています。

国家試験のほかに、実務経験や学歴などの条件を満たした人が受ける「資格認定講習」という取得方法もあります。この記事では国家試験を扱います。

13の試験区分と、受ける科目・問題数

試験区分は次の13です。区分ごとに、受ける科目の組合せと問題数が決まっています(2026年度の受験案内による)。

区分 受ける科目 問題数
大気関係第1種 公害総論・大気概論・大気特論・ばいじん・粉じん特論・大気有害物質特論・大規模大気特論 75問
大気関係第2種 上のうち大規模大気特論を除く5科目 65問
大気関係第3種 上のうち大気有害物質特論を除く5科目(公害総論・大気概論・大気特論・ばいじん・粉じん特論・大規模大気特論) 65問
大気関係第4種 公害総論・大気概論・大気特論・ばいじん・粉じん特論 55問
水質関係第1種 公害総論・水質概論・汚水処理特論・水質有害物質特論・大規模水質特論 75問
水質関係第2種 公害総論・水質概論・汚水処理特論・水質有害物質特論 65問
水質関係第3種 公害総論・水質概論・汚水処理特論・大規模水質特論 60問
水質関係第4種 公害総論・水質概論・汚水処理特論 50問
騒音・振動関係 公害総論・騒音・振動概論・騒音・振動特論 70問
特定粉じん関係 公害総論・大気概論・ばいじん・粉じん特論 40問
一般粉じん関係 公害総論・大気概論・ばいじん・一般粉じん特論 35問
ダイオキシン類関係 公害総論・ダイオキシン類概論・ダイオキシン類特論 55問
公害防止主任管理者 公害総論・大気・水質概論・大気関係技術特論・水質関係技術特論 65問

科目は全部で18あり、各科目の問題数は公害総論15問、大気概論10問、大気特論15問、ばいじん・粉じん特論15問、大気有害物質特論10問、大規模大気特論10問、水質概論10問、汚水処理特論25問、水質有害物質特論15問、大規模水質特論10問、のように決まっています。表の問題数は、この科目ごとの問題数の合計です。

科目の構成や問題数は、年度の受験案内で毎年確認してください。ここに書いたのは2026年度の受験案内に載っている内容です。

表の読み方:「共通科目」と「上乗せ科目」

表を縦に見ると、きれいな規則があります。

  • 公害総論は、13のすべての区分に入っています
  • 大気の1〜4種は、4種の4科目(公害総論・大気概論・大気特論・ばいじん・粉じん特論)が土台で、2種は有害物質、3種は大規模の科目が加わり、1種は両方が加わります
  • 水質の1〜4種は、4種の3科目(公害総論・水質概論・汚水処理特論)が土台で、同じように上乗せされます

そのため、まず4種に必要な科目を押さえ、上の種を目指すなら足りない科目を足す、という考え方ができます。「1種〜4種で何が違うのか」は、別の記事で詳しく扱う予定です。

また、「各試験科目の問題は、試験区分を問わず共通」と協会が案内しています。たとえば公害総論は、大気4種を受ける人も水質1種を受ける人も、同じ問題を解きます。

合否は「科目ごと」に決まる

この試験の大きな特徴は、合否が科目ごとに決まることです。

用語 意味
科目合格 その科目の合格基準を満たすこと。区分が不合格でも、科目合格は残る
区分合格(資格取得) その区分に必要な科目のすべてに合格すること。合格証書が発行される

つまり、5科目のうち4科目に合格し、1科目だけ落ちた場合は、区分合格にはなりません。ただし、合格した4科目は科目合格として残ります。

合格基準は事前には公表されません。 2026年度の受験案内には、各科目の合格基準は、試験終了後に開催する試験員委員会で決定すると書かれています。そのため、「6割取れば合格」と決めつけず、どの科目も落とさないつもりで準備するのが安全です。

科目合格の免除:2つの制度の違い

科目合格には、次の年からの負担を軽くする免除制度があります。協会の「資格取得の方法」ページでは、免除を2種類に分けて説明しています。

科目合格に基づく免除 区分合格に基づく免除
使える場面 同じ試験区分を受験するとき 区分合格のあと、別の区分を受験するとき
免除される科目 合格済みの科目 共通の科目
期限 最初に合格した年を含めて3年まで 年限なし
手続き 受験申込みのときに本人が申請する 同上(合格証書の番号などで申請)

たとえば水質4種を受けて、ある年に公害総論に合格したとします。その年を1年目として、翌年と翌々年の水質4種の受験では、申請すれば公害総論が免除されます。4年目は受け直しです。

注意したいのは、免除は自動では適用されない点です。受験案内には、免除の申請を忘れて受験しなかった科目は欠席として扱われること、申込期間を過ぎてからの追加申請はできないことが書かれています。

試験の日程と結果発表の流れ

2026年度を例にすると、流れは次のとおりでした。

  1. 6月:官報公示(実施概要の公表)。科目合格者には免除申請の案内はがきが送られる
  2. 7月:インターネットで受験申込み(受付は7月の最初の営業日から最後の営業日まで)
  3. 9月:受験票の送付
  4. 10月4日:試験
  5. 試験の翌日:協会のサイトで正解を掲載(予定)
  6. 11月中旬:合格予定者の速報(受験番号)
  7. 12月中旬:合格証書・試験結果通知の送付、官報で合格者を公示

日程は年度ごとに決まるので、受験する年の案内で確認してください。

勉強を始める前に決める3つのこと

最後に、この試験の準備を始める人が最初に決めておくとよい3点です。

  1. どの区分を受けるか:自分の工場(または志望先)に必要な施設の区分で決めます。迷うときは勤務先の公害防止担当者に聞くのが確実です
  2. 何年かけるか:科目合格が3年間残るので、1年で全科目に合格する計画も、数年に分ける計画も立てられます
  3. 計算問題の準備:関数電卓は持ち込めないため、四則とルートで解ける形に慣れておく必要があります

公害防止管理者講座では、公害総論と大気関係・水質関係の科目を扱っています。騒音・振動やダイオキシン類の科目は、講座では扱っていません。講座の内容は講座ページで確認できます。

まとめ

  • 試験は年1回で、13区分・18科目。受験資格の制限はありません
  • 出題は五肢択一のマークシートで、同じ科目の問題は区分を問わず共通です
  • 区分合格にはその区分の全科目の合格が必要で、合格基準は試験後に決まります
  • 科目合格は同じ区分で最初の年を含む3年間免除でき、区分合格は別の区分の共通科目の免除に使えます。どちらも申請が必要です

まず「受ける区分」を決め、その区分の科目数と問題数を数えるところから始めます。そのうえで、科目合格の3年間をどう使うかを決めると、無理のない計画になります。

参考にした情報

記事の内容は、記載の日付時点で確認した情報にもとづいています。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。内容に誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ修正します。

2026年10月13日約9分で読めます
公害防止管理者試験試験区分科目合格大気関係水質関係
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